ツールド北海道市民レースを終えて
勝てれば良いな
と
絶対に勝つ
この差はとてつもなく大きかった。
仲間が良い仕事をしてくれるたびに、どんどんプレッシャーは大きくなった。
自分を勝たせるためにこのチームは動いている。
これで負けたらと考えると、レース中ゾッとしたのを覚えている。吐き気すら催す。
負けたらアシストの走りは全くの無駄になる。
チームで束になっても勝てなかったダサい連中になってしまう。
勝たなければアシストは報われない。
無駄死にだ。
「エースは絶対に勝たないといけない」
壱岐のレースが終わってから、普段の練習からずっと自分にプレッシャーをかけてきた。
このプレッシャーのおかげで強くなれた。
もうやめようかなというところから、あと一本やろうという気持ちが生まれた。
エースとして相応しい人間になろうと心の底から思えたんだろう。
北海道に入ってからもずっと心の中で唱え続けた。
「エースは絶対に勝たなければならない」
五郎さんに顔付きが壱岐と違うと言われたが、自分でもそう思った。
目が笑うことが出来ない。
これって趣味だよなぁ、なんでこんなに真剣なんだろう。
レース内容はまだまだ反省点だらけ。
レース中何度も怒られてしまった。
しかし、五郎さんと走る度におぼろげだったロードレースというものの輪郭がはっきりしてくる。
言い古された言葉だが、
ロードレースは1番強い者が必ずしも勝つとは限らない。
それを体現するレースだったと思う。
一緒に走った方々、ありがとうございました。
またどこかでお手合わせお願いします。